
宮城県石巻市という小さな街の一隅で、真城蒼(綾瀬はるか)は一人息子と過ごす日々を送っています。外からは彼女の人生は明るく前向きに進んでいるように見えますが、実際には、あの津波の日以来、夫・高臣(高良健吾)の行方がわからず、彼を待つことを引きずっています。 かつて、高臣と義母の浅子(阿川佐和子)が大切に営んでいた本屋兼自宅は、津波によって流されてしまった。その土地は災害危険区域に指定され、元の場所に戻ることは不可能となりました。蒼はこの悲劇から立ち直るため、日々努力を重ねています。 しかし、まもなく十周年という節目を迎える彼女を前に、新たな希望が芽生えます。蒼は自分の手で高臣の愛した本屋を再開させようと決意します。そのために、街中の空き家をリノベーションし、資金を集める日々を送ります。 そんなとき、義理の妹・遥(土村芳)を通じて知り合った葉山瑛希(池松壮亮)という建築士との出会いが蒼の人生に変化をもたらします。瑛希は人付き合いが苦手な移住者で、彼と蒼は最初から正反対の性格を持ち合わせていました。 しかし、高臣の本屋作りを通じて二人の関係性は深まり、互いに惹かれ合うようになります。彼らの間には順調な恋愛が芽生え、一見うまくいくようでしたが、行方不明の夫・高臣という大きな影が二人を引き離すようにも感じさせます。 この物語は、災害後の人々の復興と希望のストーリーでありながら、同時に人間関係や感情の複雑性も描きます。真城蒼と葉山瑛希の恋愛だけでなく、彼らを取り巻く周囲の人々との関わり合いも重要な要素となっています。
2025-06-29 18:43:06,最后更新于 5月前
